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 名古屋市 鶴舞公園&名古屋大学訪問
  安藤隆穂教授「日本学士院賞」受賞記念講演会参加
    (平成21年7月11日(土)天気:晴れ) (今日の歩数:13045歩) (解説へ)
  (最初に、久しぶりに鶴舞公園を訪れた。名古屋大学も25年ぶりだろうか?)

名古屋大学 キタン会 名古屋市


久しぶりの鶴舞公園 01

鶴舞公園公会堂  02

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13 講演会場の名古屋大学野依記念学術交流館

15  名古屋大学野依記念学術交流館正面入り口

16 記念祝賀会会場(グリンサロン東山「レストラン花の木」)
梅雨時の晴れ間、久しぶりに名古屋へ行った。鶴舞公園で散策、近所の古書店巡りも久しぶりに
行った。昼食後、地下鉄で名古屋大学へ。

野依記念学術交流館でこの日、安藤隆穂教授「日本学士院賞」受賞記念講演会があり、大学の恩師
水田洋先生(満89歳)の講演もあり、参加した。安藤教授も水田先生の薫陶を受けていた。

以下は、私の感想である。
安藤先生の講演会テーマは、「アダ・ムスミスとフランス自由主義」であった。
主として英国のアダ・ムスミス国富論、道徳情操論がフランス革命期にどのようにフランスに読まれて
いったのかを社会思想史の観点から研究したものであり、その中で「道徳情操論」が公論・公共圏・
公共性の展開・発展に果たした役割について解説された。

アダ・ムスミスの国富論は工場内分業と自由競争、見えざる手による調和を唱えたが道徳情操論では
公共性の涵養による分業社会との調和を目指していた。
フランス革命期においては、分業社会の自由競争と能動市民「可処分階級」による議会を目指した
シエース派と国民の公共精神(財産の制限含む)と独立小生産者の公共精神(愛国心)による市民社会
を目指したロベスピエールのアダ・ムスミス受容における2つの流れがあった。

近代社会は、分業と協業の社会であり、国富論における工場内分業の姿は、社会的な分業(共和国の姿)
としてより大きく捉えられており、興味深い。
これらに対してコンドルセは、アダ・ムスミスにおける分業と公共性の調和を目指し、分業社会(近代的自由)
(財産の自由)の擁護とその弊害の克服を図る一方、公共圏の充実(ジャーナリズム、論壇、市民講座)を
提唱し、同感論(観察者の同感と立場交歓)によるモラルある自由人の成立を促した。・・・とされる。

分業と公共性の調和は、アダ・ムスミスにおける「国富論」と「道徳情操論」の問題であるが、フランス革命期
におけるフランスの受容の仕方について、興味深い講演であった。

これは個人的見解であるが、ドイツにおいては特にヘーゲルが「法の哲学」において家族、市民社会、国家
という一種の階層的な分業を前提とした議論を展開しているのであるが、封建的身分社会から資本主義社会
(近代市民社会)の構築という、歴史的な問題(私人と公人との分裂とその止揚を含む)の解明でもあると思う。

市民社会論のヘーゲル的受容と展開、そしてマルクス・広松的解決の方向性の見定めについては、ロシア革命
による社会主義国の出現と展開、そして崩壊。また2度の世界大戦を経て、現代社会(地球規模の環境問題を
引き起こしているグローバル社会)を生きているわれわれにとっても、今なお、しっかりと固めておかなければなら
ない課題だと思います。新しいパラダイム(統一視点)の構築が求められていると考える次第です。

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