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2010年度 愛知大学大学院リレー講演会開催のお知らせ(11/6・13・20・27) から引用
メインテーマ:「現代中国の社会と文化」
超高度経済成長を続け、2008年北京オリンピック、2010年上海万博と、われわれがいつか来たような道を
たどっている中国。だが、それは本当にわれわれがたどって来た道なのか、そして、そこに住む人びとは
どのように暮らし、何を思っているのか。4回の講演会を通じて、考えてみたいと思います。
■開講日 2010年11月6日、11月13日、20日、27日の土曜日
■開講時間 15:00〜16:30(1講座90分程度)
■開講場所 愛知大学車道校舎 (〒461-8641 名古屋市東区筒井二丁目10-31)
第1回 日 時:11月6日(土)15時〜16時30分
講師:やまだ あつし氏(名古屋市立大学大学院 人間文化研究科教授)
テーマ:上海万博と中国
(講演概要)
上海万博は、中国最初の万国博覧会(中国語:世界博覧会)です。では上海万博以前、中国ではどんな
博覧会が開かれていたのでしょうか。本講演は、中国における博覧会の歴史を振り返りながら、上海万博
は中国にとってどんな博覧会として位置づけられるのかを考えたいと思います。
第2回 日 時:11月13日(土)15時〜16時30分
講 師:松岡 正子 (愛知大学大学院 中国研究科教授)
テーマ:四川大地震と民族文化の復興
(講演概要)
死者、行方不明者約8万7千人を出した中国・四川大地震では、少数民族「チャン族」も総人口の約1割
にあたる3万人が犠牲となりました。被災後2年、被災地では中国政府の主導によって急速な復興が進ん
でいますが、「伝統文化」による民族観光を柱とした再開発には多くの問題があります。
災害復興の現状と課題について考えたいと思います。
第3回 日 時:11月20日(土)15時〜16時30分
講 師:三好 章 (愛知大学大学院 中国研究科教授)
テーマ:中国の教育格差
(講演概要)
北京では、すでに大学進学率が70%に達しているといいます。その一方で、相変わらず、小学校にも行け
ない子どもたちがいます。親たちが出稼ぎに出た後、子どもたちだけで暮らす世帯もあります。
格差の中から見える、中国の教育の姿を見てみたいと思います。
第4回 日 時:11月27日(土)15時〜16時30分
場 所:車道校舎10階1001教室
講 師:李 春利 (愛知大学大学院 中国研究科教授)
テーマ:モータリゼーションの中国
(講演概要)
2009年、中国の自動車販売はそれまで世界トップだったアメリカを追い抜き、また自動車生産は世界
トップだった日本を抜き、名実ともに世界最大の自動車大国になりました。
その一方で、都市部では交通渋滞が深刻化すると同時に、自動車で消費する燃料は中国の石油消費の
約半分、石油輸入のほぼ全量に匹敵します。モータリゼーションの進展には、社会がついていけるのか、
クルマと社会の関係を問い直したいと思います。
受講無料(どなたでも参加できます。)
問い合わせ先:愛知大学 名古屋教学課大学院係
TEL.0561-36-1757 e-mail. nkyomu@aichi-u.ac.jp
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※第4回聴講の感想としては、現代中国のモータリゼーションが、改革・解放路線の延長上にあり、
工業化と農村部の切り捨て、社会の格差拡大の中にあって、中央の統制が効かなくなっている印象が強く
残った。本格的なモータリゼーションはこれからであり、猛スピードで自動車保有数・道路建設などが突
き進んでいる。
ちなみに、中国の自動車販売台数は09年1364万台、米国1324万台を抜き世界1位に。また、自動車の保有
台数は、09年7600万台に。そして、運転免許所持者は06年で1億人強、毎年500万人のペースで急増。
高速道路は09年に6万キロを突破、毎年4千キロ以上のペースで伸び、一般道路では、年間10万キロの
ペースで建設が進んでいる。
それでも中国は1000人あたり保有台数は約20台と低い水準だ。09年1人あたりGDPは3600ドル、本格的な
自動車普及期に入る入り口にすぎない。
07年の中国石油消費量は3.68億t(日本:2.29億t)世界の9.3%(日本5.8%)李氏も指摘しているように、
中国は無防備状態のまま猛烈なスピードで車社会に突入している。!
★交通事故の急増(01〜04年交通事故死者数は4年連続10万人を超え、05年9.8万人06年8.9万人、07年
8.2万人に減少、06年に側面・追突規制が発効しているが、安全技術と規制強化が遅れていることも課題で
ある)
中国は、上海万博などでも低炭素万博と位置づけ、低炭素交通への模索(環境車促進等)も行っていること
は事実。しかし、政府・社会の規制が追いつかず、あまつさえ、市場経済化や産業重視の資本主義的な私利
私益追求が本来的な社会主義や共産主義の根本理念(真の共同・協働社会、ゲマインシャフト)からはずれ、
国益・国冨(殖産興業・富国強兵その実、私利私益のゲゼルシャフト)追求に走り、地球規模の環境負荷&
破壊の最悪コース(日本も例外・他人事ではない!)を辿っているように思われた。・・・文責K.M
PS 関連ブログ(エコカーなど)紹介
http://blogs.yahoo.co.jp/bouhangoods2928/21609652.html Top |